死を与えられる

「死後の世界」ってあるんだろうか?こんな書き出しを、読む人は奇怪にかんじるかもしれないが、こういうことを一度も考えたことがないというのもまた奇怪なことではある。



「死」とはなにか。どうぶつが「死ぬ」というのはどういうことなのだろう?



また別の世界がはじまるとか、天国に行くとか、輪廻転生するとか、死んだ後のことを、さまざまにイメージすること、は、あくまで自由である。個人および集団の想像力の問題として。



けれど、すくなくとも、いまのぼくにとって、死というのは、なにか真っ暗な所があって、ある日とつぜん、そこに連れて行かれてしまうというイメージだ。(ただ、それでも、やっぱり、まったく逆で、真っ白な世界、「天国」?、といってもよいが、に上昇するという可能性もやはり否定はできない。)



もう二度と会うことはできない。笑顔をみせてはくれない。声を聴くことができない。さわれない。匂いがしない。重さをかんじることができない。いっしょに歩くことができない。こういうことだ。



いいようがないほど悲しいし、かなり後悔もする。しかもどんどん忘れる。すこしずつ癒えていく。それらは仕方のないことなんだろうか。




最近は毎日毎日泣いてばかりいる。