2009-01-01から1年間の記事一覧

こわれたピアノの所有者を想像する

さて帰りの飛行機までまだまだ時間が。地下鉄終点バッテリー・パーク。スポンジでできた女神の冠の土産物を被ったおばちゃん2人組とすれちがう。朝テレビで「エリス島移民博物館」をみて、やはり行っておくべきかと芝生の上で思い立って、いつの間にやらフェ…

リンカーン・センターにてひまつぶしする

11時近くまで部屋でだらだらしてチェックアウト。快晴。 ピザとファンタで5ドル。ほかに客が1人もいない。炭酸に氷入ってない。またぼられた。 「マグロウヒル・ビル」より向かいの日曜ミサのほうに心惹かれた。フリマ。 旅行期間が、ニューヨーク・フィルム…

metで魂の救いをもとめる

バッジをつけたままメトロポリタン美術館へ。「広い」「広い」という噂にビビッて、逆にスケールの把握に苦労した。ぼくは体力は並なくせに、あまりじっとしていることができない性格みたいである。脱線するけど、都市を生き抜く運動神経は都市でしかトレー…

中世の石と庭に酔う

つづけて7時間眠った。次に気づいたら地下鉄のなかだった。昨日、建築地図を一枚なくしていた。余白に、路線をメモっておいたのだが、乗車しているこれで正しいのか、不明だ。車内は空いている。荷物は折りたたみ傘だけ。斜め向かいの合衆国民がチャーミング…

ミースが頂点だと認める

もう一度52丁目あたりまで戻ってきて「シーグラム・ビル」。多少地理か建築に通じている向きにはお気づきだろうが、9/30にすでにみている。が、その時は大した印象を受けなかった。警備のシェパードと漆黒のマリオンと噴水を構図に収めた写真を撮ろうと思っ…

駅で待たされる

マジソン・スクエア・パーク。小さくていい公園が地下鉄一駅分にかたまっている。セントラル・パークを縮小して、こういう公園をもっと分散させてもよかったのではないか。犬は街中でみた。平日昼間でもよく散歩させてもいた。でも、柴犬とシーズーの雑種で毛…

ユニオン・スクエアで憩う

気温はもちなおした。ホテル向かいのサンドイッチ屋でベーグル、コーヒー。昨日同様50丁目から島東西を巡回する市バスで、のつもりが、乗る直前に忘れ物に気づいて、パスを取りに逆戻り。ズボンを着替えるからいけない。国連ビルまで1本。使い勝手よい。セキ…

薄暮のノリータをよぎる

図書館隣のブライアント・パークをぶらぶらするものの、肌寒い。紀伊国屋書店に入ってみたりもするけど、そう余計な時間もないのだ。チャイナタウンはどうなのか。あやしい。文房具店「パール・ペイント」は想像とちょっとちがった。もっとゴチャゴチャ商品…

スカイスクレーパーに慣れる

3時間ほどしか眠れなかった。疲れはピークか。昨日、ロックフェラー周辺をなんとなく中途になってしまったし、あの界隈には屋台も出ているはずだから、朝食もついでにまたあそこから待ち歩きを開始。ホットドックとコークで$6も?。またケチャップ! 「セント…

展望台でふるえる

時間が余ったか。一旦ホテルに戻れそう。1時間でも寝たいから。デュエイン・リードで歯磨きセット(なんかこう、ポシェット的なケースっぽいのに入ってる系のがよかったのに〜、的な)、酒屋でバーボンの小瓶を購入。水道水で割ってフトンにもぐる。不首尾。…

チェルシーで退屈する

地下鉄でグリニッジ・ヴィレッジまで戻ってくる。低層の赤レンガがつづいて落ち着く景観。再び曇り空に。12:30。 地上に出ると方角を喪失するが、たぶんこっちと歩きだす。目になにかささる。あれか?・・・やっぱり。オーラを感知する建築アンテナの性能は上が…

ロウアー・マンハッタンを掠める

牛乳だけ買いに出た時、歯磨きセットを忘れたが、あきらめだ。機内の乾燥ひどくリップクリームも欲しいところ。いずれにしても睡眠先行だが。気を失って目が覚めたら2時間しか経っていなかった。ぼけ〜と過ごして、また無理矢理2時間。想定内。なんとか1日も…

上陸

20時間かけてJFK空港に降りたらもう深夜だった。結果的にsentimental jearneyとなってしまったけれども。めずらしく機内で何時間か眠ることができたのは進歩か。キャビン・クルーがみなさん美人でしょうがなかった。チャイナ・エアライン。映画「余命1ヶ月の…

死を与えられる

「死後の世界」ってあるんだろうか?こんな書き出しを、読む人は奇怪にかんじるかもしれないが、こういうことを一度も考えたことがないというのもまた奇怪なことではある。 「死」とはなにか。どうぶつが「死ぬ」というのはどういうことなのだろう? また別…

九降風

上手に思い出す事は非常に難しい(小林秀雄「無常という事」) 渋谷で、トム・リン監督の映画「九月に降る風」をみた。夜のプールにとび込んだり、親友の彼女が気になったりというような古いタイプの青春映画である。しかも舞台は90年代の台湾・新竹市。こん…

沈黙することも不可能である

実家で留守番していた。毎週、ミュージックステーションは少しだけ観る。すぐにつまらなくなったし、ちょっと思うところもあったので、デリダの追悼集を読んでいた。いまはこれとバッハのアリアだけが僕を慰めてくれる思いがする。沈黙も不可能だから。しば…

トウキョウ・ソナタ

目が覚めて 全然ちがう自分だったら どんなにいいだろ(セリフから)「時代閉塞の現状」にもっとも真摯に対峙している表現者を1人挙げるなら黒沢清になるのではないか。表象の強度に戦慄しつつ、「トウキョウソナタ」は1本の映画にしておくのは惜しいほどで…

MERDE

屋上看板に「糞」の文字がある以外ジェネリック・シティ(=無印都市)としかいいようのない風景の拡がるTOYKO/東京。そこには無数の孔があいている。何の?マンホールの。そのひとつから飛び出てやって来たのは銀座・中央通り。服は意外にオシャレな緑色。…